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絶望への共鳴 // ERROR

深層心理へのアクセス。結城七夜の日々。徒然日記。 裏; http:// lylyrosen. xxxxxxxx. jp/ frame/ water. html

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VOC@(nd)roid 第二十三話 / 深層心理





なんかもうボカロ小説じゃなくね?


だ、大丈夫だよぉ、ちゃんと今度からはボカロとの同居生活描くからさぁ……

こーいーに落ちるおとがしたー……(レンきゅんに







 
 
 …………可哀想な人間だ。少年が突然放った一言はそれであった。
 絞められている首を無理矢理剥がす。片手で持ち上げた人見をそのまま振り落とすと、軽くそのまま投げる様に横へと放る。
「……」
 思わず、その深層心理の奥に居る人見が覚醒しかかった。しかし、直ぐにMEIKOに意識を奪われる。暴走した人見にとって、MEIKOの性格設定は、怒りに任せて破壊活動を取る我が儘なお嬢様でしか無い。
 ――今まで、多くの人間が彼女の周りに居た。外の世界を知らず、下の者を下としか見ない人間達に囲まれて生きて来た彼女にとって、信じられる人間など誰一人居なかった。そもそも、その様な人間達に囲まれて、性格もそれに染まらなかった事自体奇跡と言える。
 外の世界に憧れて、家出をしたあの日――自由の中で一つだけ思ってしまった事がある。
 何故、自らは平凡な家に産まれなかったのであろうか? どうして、どうして……?
 勿論、それが周りの、それこそ彼女の言う平凡な人間にとっては如何し様も無く手の届かない幸せな事柄なのであるが、彼女にとっては苦痛の代物である。
 ……そして、数日自由の中で過ごす度にその疑問は、怒りへと変わる。――平和な世界に居る人間を、そして自らに自由をくれなかった父親を……そう、全てを憎む様になってしまったのである。それが無意識であったにしろ、レンと出会い、オルトソードを渡された人見の中には既に、オルトソードの粒子意識である女性が居たのである。
 その女性こそ、今表の人格に出ている人格であるMEIKO――遠藤観光命名――である。
 彼女はその怒りの力をデジタル化して、粒子化して、自らに取り込んだ。やがて蓄積するそのストレスは、具現化を始め、何時それが爆発しても全く問題ない状況まで来ていたのである。一つのトリガーで、それは爆発してしまう所まで来ていたのである。
 それが今回の、人見の父親の言葉がトリガーとなり爆発する事になった。人見の脳細胞はMEIKOの粒子により性格を書き換えられ、まるで二重人格の如く、別の人格が現れてしまったのである。
 今の惨状がその末路である。破壊活動を繰り返し、父親を殺す事で、今までの憎しみを全て消し去ろうとしているのである。
 それに意を始めて唱えた人間が居る。遠藤観光―――――もう一つのオルトソードを持ち、未来から来たアンドロイドを二体保有する人間である。ごく普通の、大学生である。
 オルトソードを構えて立っている彼もまた、オルトソードの中に存在している人格に、今、取り込まれている。
 KAITO――遠藤観光命名――が、現れたのである。
 
「可哀想だから……俺が助けてやるよ」
 オルトソードが動いて、幾つも、無限に、空間に視認出来る数、三十――オルトソードはそれだけ分裂して、彼女を取り囲んだ。
「――ッ!」
「チェックだ」
 刹那、輝きに取り込まれて――二人は完全に粒子化した。
 
          ■■■
 
 ――――ぁ?
 いてて……いてぇ……すげぇ頭が痛い……クラクラする。――てか、この前もこんな事があった様な気がする……――って――
『のあッ!』
 オレ裸!? 何でェッ!? 何か、このシーンあれだよ、ガンダムとかエヴァとかで出る深層心理世界みたい……。明日、また明日ねぇー……
『つか……』
 辺りを見渡すと、マジでそんな世界みたいだな。何、GNドライブの仕業か? 背景緑だし、白い靄みたいなの掛かってるし。これ完全に深層心理世界とかそんな感じだろ? をいをい――若しかしてまたオルトソードの仕業か?
 兎に角、此処出ないと。それよか、出口、あんの?
 ―――あれ? 誰か居る……
『人見さんか? てか裸やん!』
 やめてくれ! マジで!
『ど、どうしたんすか!? 服どうしたんですか!? ……も、若しかしてオレ達……』
『……』
 冗談は通じないか。てか本当にどう言う状況か誰か説明して欲しい。
『――もう、嫌なんだ……。わたし、もう嫌なんだ……』
 え、なにそれこわい。サードインパクトでも起こったんですか? それとも今真っ最中?
『どうしても、このセカイが嫌だ。何で、こんなに人って違うの?』
 ……ああ、そうだった、思い出した。オレ、人見さん止めようとして首絞められてやべーやべーってなって意識飛んでこんな場所に居るって事は、二人仲良くあの世に行っちゃったってワケですか?
 いやだぁ! オレまだ……生きていたいィ!
『…………どうして?』
『はぃ?』
『どうして生きていたいの? どうせ、意味のない人生なのに……。わたしだって、自分の足で歩く事も出来ないのに……』
 人見さんの莫迦親父の事が頭に浮かぶ。あ、何か腹立って来た。そういや人見さんを止める前に、あのクソ親父にも色々と借りが……
 そっか、あの親父がいけねーワケでェ、それでこんな事になっててー……はぁ――
『そもそも、オレ、どうしてって言われましても……』
『ないの?』
 それはそれで残念な人間になっちゃうので……
 でも――
『それって、必要ですか? 生きる意味って、必要ですか?』
 賛否両論、色んな考えがあるけど、オレはそう思う。無理に生きる理由見つける必要なんて、無い様な気がするんですよね。
『だって、オレは此処で生きていますし……OTKも楽しいし……でもOTKで居る事はオレの生きる意味じゃなくて趣味で――まぁそんなもんです。只、今の生活が楽しいから、ミクも、リンも居るし……』
 何より――
『オレ自身どうして今の大学に入ったか解らない。大学って、結局はやりたい事があるからそこに入る訳でありまして…………でもオレって、真剣に将来を考えた事が無くて――。
 兎に角、意味を探すから生きるんです! ええ、はい!』
 あ、オレ結構カッコイイ事言った!
『意味を……探す……』
『――最初から皆解ってる人間なんて居ませんよ』
『…………』
 ―――あ、なんか視界が明るく……
 
          ■■■
 
 ――――――痛いよぉ……
「マジで」
「あ、マスター起きました」
「おにーちゃん!」
 ああ、何時ぞやの懐かしきリンのおにーちゃん呼びとミクの太股が目の前に……って、ええッ!? イキナリの展開にオレの頭着いて来ないよ!? 処理しきれないよ!
「処理しろ。――ったく、また滅茶苦茶やってくれたな」
 あ、黒田刑事。
「喋るな。兎に角お前は〝また〟病院行きだ」
「……り、了解です」
 じゃ、ちゃんと話、後で聞かせてくださいよ?
 
 


                    to be continued......

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