苦労と努力の先に待っているのはそれに似合う褒美か……
それとも、数年前の様に手に入れたものを再び自らの凶行で失ってしまうのか……
どちらにしても、少年にとっては辛い選択である。
これはハヤテが歩んだもう一つの『IF』の物語。
人は其々の道を歩まねばならない。
自分が選んだもの、自分が望んだもの、何を犠牲にして、何を手に入れるのか……
それを決めるのは自分だ。
それた道を再び戻そうとは思わない。だがこれからの日々で直せるのであれば、戻れるというのなら。
運命は――何処までも残酷に少年を襲うだろう。
これはハヤテが歩んだもう一つの『IF』の物語。
夢も心も希望もなくなった。
少年は空だ。
だが一つだけ、居場所と意義を手に入れられるとしたら――
それは幸せなのであろう。
これはハヤテが歩んだもう一つの『IF』の物語。
運命の歯車は狂った。
向かうべきは別の運命。少年の一番大切な人は変わる。
もう戻せない運命を、それでも進む。
これはハヤテが歩んだもう一つの『IF』の物語。
輪廻があるのは全て決まった運命があるからである。
捻じ曲げた因果は全て、矛盾へと走る。
そんな小説。
これは、ハヤテが別の運命を辿った、一つの結末と確かな答えの『IF』の話。