絶対自由です。
こんな時間帯になんでネットなんかしてんだよ、と言いたい方、どうぞ、言ってやってください。
小説を書いていたのですがどうも物語の世界に入り込めなくて脱線していたので、何か短編でも書いて心を落ち着けようかと思いまして……
それでは、今人気のVOCALOID? あ、VOC@LOIDでしたっけ?
その小説を書きたいと思います。
初音ミク? あまりよく知らないんですが良いらしいですよ?(友人談)
未来でアイましょう
その命を吹き込まれるのは、私がインストールされてから。
『おはよう御座います。マイマスター』
私は目覚めた。
初音ミク―――パッケージ版量産型第10995体目の私は、とある高校生の男の子のマスターにインストールされた。
勿論、私を作ったマスターは他にいる。私達はそれをマイスターと呼ぶ。
マイスターが誰なのかも理解している。それは著作権とか、そんな事でしか無いけど。
でも、インストールして、目覚めさしてくれたのは、ブラウン管をはさんで、別の次元にいるマスターだ。
言語とかも、プログラム次第で私は変わる。
「うん……え、と、ミク?」
『はい、問題ありません』
擬似的に人間の人格を持っている私は、パッケージ版というコンピュータの中に居る私と、少し高価だけど、人間となんら変わりの無い機能、感情を持ったロボット型の私がいて、私は少し安物のプログラム。
「それじゃあ、この曲を歌ってもらえる? 俺が作った歌なんだけど……」
『はい、喜んで』
マスターのプログラムで、私は少し大人しい性格に変わってしまったけど、歌うときは変わらずに明るい声を響かせる。
『♪貴方がー! 笑ってくれると信じてたー! だけど――』
マスターは何時も、毎日、私の歌を目を瞑って聞いていてくれる。
少し経って、私の兄弟機として量産された鏡音リンとレンがコンピュータに導入された。
最初、私はお払い箱かな? と思っていじけてたけど、マスターは笑って、
「そんな事するわけ無いだろ? だって、ミクにはミクの声があって、リンとレンには出せない声があるだろ?」
って言ってくれた。
『ねー、それって私たちが使えないってコトー? マイマスター?』
「ちがうって! ほら、三人とも、仕事だよ。今日はこの歌を歌ってくれる?」
『しょがないな』
レンも笑ってマスターの言葉を聞く。
マスターはお父さんの後を継いで作曲家になりたい……て、この前言ってた。
「そうだね。俺も父さん見たいに皆を魅了する歌を作りたいんだ。
でも俺は歌うことが出来ないから、君達をインストールしたんだ」
この人はアンインストールする事はしない。
だって、良い人過ぎる。
それでも、何時かマスターは私たちが要らなくなるときが来る。
きっと、良い作曲家になって……私たちも要らなくなる。
でもそれでも良いの。
だって、私達は消されても……マスターの記憶には残るもの。
あの時、ヴォーカロイドをインストールした。会話した。楽しかった。
そんなコトをたまにで良いから思い出して欲しい。
忘却して、忘れてしまっても、“キオク”は消えないから。
…………
………
……
…
「起きて……ミク――。
これからも、君と一緒だ」
――Memories is not erase
Happy memories and sad memories is everything nice
Destroy memories is repair……Yes, "MY MASTER"――
* 了 *
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