遊戯王のゲームとは自由度の高いゲームであるが……もはやギャルゲーである。
女の子の好感度を上げ(時には男の好感度を上げ)、個別ルートに入ってエンディングを見る。もはやカードゲームの出来るギャルゲー。
……一体どうなってやがる。いつから遊戯王は違えた←
この前のタッグフォース5の時にも言いましたけど、遊戯王のゲームはどこに行こうとしているのかちょっと解らないですね(笑。
ちなみに現在は遊星と共に未来を掴みに……。次は誰を攻略しようか考えつつ、取りあえずアニメで出て来た順番に攻略するかぁ、と思いつつ、次はジャックに行く予定。
こうやってゲームでデッキを作って、リアルで作る。良いツールですよ、遊戯王タッグフォースは。
さて、そんなこんだで、最近はめっきりカードゲームにはまっているように見える訳なんですけど……デュエマとヴァンガードのモチベーションが上がらない忌々しき事態に。
まぁ多分デュエマは最新弾が出たんで、そのカードを買えば出るような気がするんですけど、ヴァンガードはどうしようもないような……。アニメも随分見ていないですし、早い所全部見て追い付きたい所です。そうすればモチベーションも上がると思います。
やっぱりアニメ効果って偉大だね。
今日はpixivで龍の四肢を執筆していたが為に、全然更新出来ていなかったハスミさんへの小説をば。
テレシアさまは本当に自由に書かせていただいております(笑。いやぁ、良いねぇ、もっと暴走させたいです←
グールの数は凄まじい。このプレザンスの森の入口に存在している第一波から最終波の場所の距離が解らないほど、凄まじい量のグールが存在しているのだ。……まさに、これだけ人間の弱さが多いと云う訳だ。
それを見つめるのが、木の上にて腰を降ろしている一人の青年である。綺麗な瞳で、そのおぞましい代物を眺めている。
蠢くグールたちは、暴走を初めてそのまま森の外に出ようとする。何せ強大な魔力によって支えられている彼らだ、量の多さに圧倒されて暴走するのは当たり前だ。が、しかし、このプレザンスの森から出る事は出来ない。
暴走するグールの、強力な魔力の込められた一撃がそれに叩きつけられるが、それには傷一つつかず、そこに存在し続ける。絶対鉄壁のそれは魔力の壁。あらゆる一撃を遮断する透明な壁が、プレザンスの森の入口に存在していたのであった。
当然、木の上でその様子を眺めている彼が展開した代物だ。グールをこの森から出す訳には行かない。当然、その逆であるプレザンスの森にこれ以上何者かを入れる訳には行かない。
目を細めて、遠くの光景を眺めつつ自らの今やるべき事を再確認する。
視線の先には、自らたちとは違う―――人間と云う存在が住んでいる街が見える。ここは普通の場所よりも高台に存在しているのだろう、手前には巨大な城のような何かが見えて、その奥の方に街が見える。……使い魔の報告によれば、手前に見える城のような代物は、学院らしい。
忌々しい目つきで、それでもこれこそが生きると云う事だと、半分は優しい気持ちで、あそこで繰り広げられている生活に思いを寄せる。脆弱な人間が、身を寄せ合って暮らしている。
それに対して嫌悪しないのは、『魔族』もそうして生きて来たからである。魔族もまた、多くの同胞たちと共に一つの場所で身を寄せ合って暮らして来た、生きて来た。誰も訪れない、辺境の土地で、わずかな自然からの恵みを持って、生きていたのである。
……青年は街から視線を反らして、別方向に目を向けると、過去の魔族の栄光に思いを巡らせる。
あの頃は良かった。魔族と人間は共存をしていた。互いに違いなど全く気にせず、一つの土地に互いに足りないものを補い合っていた。
強力な魔力を秘めていた魔族たちは、魔物を討伐し、その肉を調達する。他にも、天災に対しての対抗すらも、魔族が行っていた。
人間たちは、魔族に無い柔軟な思考で、そして手先の器用さで、様々なものを作り上げた。道具、武器、服、料理―――本当に様々な代物を作り上げていた。
そうして二つの種族は、似た者同士、協力して一つの国を、村を、街を、繁栄させていた。必要なものなど多く無く、今あるもので満足をして、神に、精霊に感謝をして……
狂い始めたのはいつからだろうか……? 時が経つと人間は周りの土地の奪い合いを始めた―――そう、戦争が始まったのである。
何故同じ人間同士が争う。違うものなど何一つないはずの人間が、何故争うのだろうか。……ただ見た目が、思考が違うだけでどうして同じ人間同士で争えるのか。―――理解出来ない。違うモノを受け入れる事が出来ない脆弱な人間が、争いを始める。
争いが始まると、魔族の強大な魔力はまるで兵器のように扱われた。戦場に送られ、生き残る為に多くの人間を、同胞を殺した。中には戦争が始まる前まで互いに笑い合っていた人間と矛を交える事もあった。
いつしか魔族は、人間と交わるのを拒むようになり、人間とは別々の場所で独自の文化を作り出すようになる。人間すらも足を踏み入れない秘境の地に散らばって行った魔族たちはそこで城を作り、済み続ける。そうして現在に至るのだ。
静かな世界。戦いを好まぬ魔族たちは、その強大な魔力で魔術を産み出した。それらは、何の因果か人間たちにも普及したようだが…………それは良い。その魔術を使って、魔族は自らたちの城を隠し、そして時には侵入者を惑わし、交わらぬように、過ごして来た。
結果として、これによって魔族の存在は伝説となる。多くの人間は先の大戦によって死に、魔族の生き証人は居なくなってしまう。伝説に残ったのは、恐らく、そんな魔族の魔力の強大さだけをピックアップした偉人が、小説や物語として執筆して、子供用の童話へと変化して行ったのだろう。
数百年、魔族は歴史から抹消され、完全に魔族の存在を知る人間は居なくなり、魔族たちはひっそりと人間に隠れて生きられるようになる。
……だがその人間は、突然現れた。魔族が歴史上から消えて、数百年が経過して、沈黙を破って、その人間は次々と魔族の城を襲った。
それを知ったのは、破壊された別の魔族の城より使わされた使い魔からの情報であった。魔族の使いであるカラスが、様々な場所に存在している魔族の城が襲われていると情報を伝達して来たのである。
目的は不明。だが、城の中は倒壊寸前であり、何が奪われ、何がどうなったのかが理解出来ない状況であった。人をさらう訳でも無く、向かって来る魔族には危害を加えたが、それ以外には危害を加えなかったと言う。
それでも、同族を危険にさらした罪は消えない。魔族はその人間を許さない。
魔族にとって仲間は家族同義であり、喩え血を分かち合った家族で無かったとしても、家族同然に扱う。同じ城に住む人間同士、身を寄せ合って、幸せな日々を過ごす。
どのような人物であろうと、それを阻むのは許さない。
同族の城は次々に襲われ、ついに、プレザンス王国の辺境の地である、プレザンスの森にある自らの城にまで、魔の手は伸びる。それは突然起きた。
目をつぶりその時を思い出すだけでおぞましい。その人物は、黒いコートで身を隠し、フードで顔を隠していた。最初こそ、微弱な魔力しか持たず、魔族の足元にも及ばない実力だと思っていた。現に、その人物は最初こそ防戦一方であり、確実に、数でも、実力でもこちらが押していた。
だが―――それを取り出した時から状況が一変した。その人物が取り出したのは、一振るいの長物であった。
長さは相当な得物。少しでも剣術を噛んでいるものであれば、それが自殺行為だと誰でも思う。それだけ、長かった刀。
放たれた一撃は、自らたちの魔術を全て切り裂いて、解呪して、状況を傾かせた。驚異的な身体能力に加えて、刀の一閃は、一気に城を制圧した。
そうして……最後にその人物は城よりとある秘宝を持ち出して行った。
唇を噛みしめて、あの時の光景を振り返る。同族は倒され、中には死亡する同族も居た。喩え無事でも、何故か傷が癒えずに永遠に苦しみ続ける者も居た。―――まさに、地獄だ。戦争の時に広がるそれが、そこには蘇っていた。
そして、城は無防備になる。持ち出されたのは魔族の秘宝の一つ―――宝具『クラス』。これは、魔族の城の結界を張っていた魔力の源でもあった代物である。
クラスは、光の剣である。古くから魔族に伝わる宝具は、中心に一つの『聖杯』を置いて、四つに分かれ、その四つはさらに分かれて分岐して行く。聖杯を守る四つの秘宝―――それらが揃えば世界を変えるとは、魔族の文献には載っている。
それを恐れた先祖は、秘宝の全てを様々な魔族に分け、封印、もしくは魔力源として使うように言った。人間と共存していたその時も、この秘宝は魔力の恵みの為に使われていた。
聖杯を中心にして、存在している四つの秘宝は―――
光の剣『クラス』
魔の釜『ダグラーザ』
魔槍『ブリューナク』
賢者の石『リア・ファル』
―――以上の四つであり、それぞれ揃った時に世界を変える力が蘇る。
真偽は確かではないが、太古より先祖の魔族が守って来た秘宝だ。どちらにしろ、危険な代物である事に違いは無い。破壊しようにも、力が強過ぎて破壊する事も出来ない。
まさに幻想兵装である。概念のみの存在でありつつも、魔力の力によってこの世に定着している。これほど強大な力を、先祖はどうやって作り出したのであろうか?
長寿の魔族でも解らないほど昔に作られた宝具たち。一説によれば、大昔魔族の先祖がこれを使い世界を構築したのではないのだろうか、とまで言われている。そしてその後、魔族たちはそれを様々な力に分けて、こうして現界させた、と。
馬鹿馬鹿しい話であったが、それでもあれほどの魔力を目の当たりにすると、少しは信じるに値する。
そんな力を、一つだけとは言え奪われたのだから、残っている魔族の間には動揺が広がっており、秘宝を守っている他の魔族たちもまた、備えをしている。
……ここで考えるのは、彼はまさかその秘宝を揃えようとしているのではないのかと云う心理だ。
魔族の存在を何らかの手段で知ったその人物は、魔族の所持している世界を変える力を欲したのだろう。一番妥当な考えだ。
が、しかし、自らはここから離れる事は敵わない。何故なら、ここでもし魔族の存在を世間に知らしめた場合、今まで自らたちが隠して来た苦労を無駄にする事になる。そして、人間たちの混乱に繋がり、戦争になる可能性もある。
魔族はこれ以上の争いを求めていない。だが降り掛かる火の粉は払うのみ。そうして生きて来た。平和を築いて来た。
故に喩えやる事と、やっている事が矛盾していたとしても、ここは行く訳には行かない。
世間の事情は、先も述べていた使い魔を使って良く解っているつもりである。人間界がこの数百年程度でどれほど進展したか、良く知っている。彼らは解らないだろうが、空を飛んでいるカラスや鳥の中には、魔族の使い魔が存在している場合もある。
それで知ったのは、魔族が当時人間と共存していた時とは全く違ってしまった。あの頃は人間一人ずつが世界の広さを認識していたのであるが、今ではまるで国しか知らない人間が多過ぎる。全ての国が鎖国のような状況になっているのだ。―――特にこのプレザンス王国は、魔術の発展が著しいが、ほぼ鎖国状態だ。
こんな鎖国状況を考えると、魔族の存在も、国同士の繋がりの薄さも、世界を統括する権力者による何かの可能性も否定出来ない。
顎を擦りながら、グールの方に視線を向けると、次に入口を見る。
―――これだけグールを入り口に集中配置していると、いつか異変に気づいた人間が国か自治体のどこかに通達する可能性もあるな……と、青年は思考する。仕入れた情報によれば、このプレザンスの森に近づく人間は少ないようだが、それでも先の彼女らの例もある。零ではないだろう。
この森―――彼らはプレザンスの森と呼んでいるようだが―――は国が管理をしており、プランサスロンスと呼ばれる古い家系が大まかな管理をしている二重体制らしい。国の人間が来れば騒ぎ、一般の人間が来たとしても騒ぎが起きるだろう。どちらにしても面倒だ。
だが、クラスが無い状態で城の結界を維持するのは難しい。早い内に取り返さなければ、城の場所が露営する可能性がある。そうなれば最後、人間に謎の建造物目撃の噂や一報が流れて今よりも人の出入りが多くなる。
結果として最悪の展開に転がるのは殆ど決まっている。
出たくとも出られない状況だからこそ、この入口と云う森の出口に一番近いここで待機して、使い魔を飛ばしている状況だ。まだ時刻は夕方にもなっていない。まだ当分は大丈夫そうだが……しばらくして、日没になって来ると、手前に存在している学院の生徒が寮や自宅へと戻る時間帯になる。
そうなると、ここの惨状が見つかるかも知れない。
「……そうか……」
使い魔の一匹が戻って来て、状況を伝える。今のところ、見つかっていないらしい。
これだけのグールを作り出すのに苦労し、時間を使ったせいか、あの人物を失ったようである。逃げた際に使い魔を放ったのであるが、大多数が殺されてしまった。一部が残ったらしいが、今のところ全く交信が無い。
舌打ちして、枝の上で立ちあがる。風を感じつつ、その場を眺めて見る。
―――と、そこで後ろの方で妙な魔力の奔流を感じて、そちらに視線を向ける。
to be continued......
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